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2018年6月25日発売 
214頁 
定価:本体2,300円+税 




心がけたこと
 私が先生(小学校)になった年のことである。市内の新米教師の集まり(研修)があった。私は、毎日のように目が惹きつけられていたこどもたちの姿を話した。
◯勝手に席を離れ続けるのだが、ずっと私の顔をうかがっている子
◯長い自分の髪の毛で顔を隠しながら、ぶつぶつとつぶやいている子
◯私の授業がさっぱりわからないという顔をして、じっとしている子
 これらは私の頭やお腹の痛みの原因となってもいたのだが、とてつもなく新鮮な出来事でもあった。私は研修会で結構なおしゃべりをしたわけである。すると、指導を担当する講師から質問を受けた。
「あなたが子どもに対して心がけていることはなんですか」
すると私の口から、まるで用意されていたかのように答が出た。
「禁止事項をすくなく、と思っています」
 50年前になろうというこの言葉は、今も代わらず私にあるように思っている。断るが、私は子どもたちをいつも怒り、怒鳴っていた。しかし、その頃の子どもたちが当時を振り返り、
「怒られた記憶がない」
と言い、私も、楽しかった、と思い返すのである。この謎を解く鍵はひとつしかないような気がする。新米だった私は、本当のところ面食らってばかりいた。しかし、面食らった時は、多分怒っていない。その状態を維持した。つまり、じたばたしながら、子どもの様子をうかがったのだ。これはまったく非効率的なことではあるが、大切なことだと今も思う。
 書籍内容
まえがき

第①章 「戻る場所」「戻れる場所」
1なんでもない一日を過ごすこと
2どこかに置いてきた「場所」
[コラム I]
新聞配達、『山の人生』

第②章 若き教師に向けて
1無能を乗り越える手だて------原理
2無能を乗り越える手だて------実際
3無能を乗り越える手だて------戦術
4無能を乗り越える手だて------信じる心
[コラム II]
高村薫/よしもとばなな

第③章 子育て「しつけ/指導」
1体罰/いじめ I
2体罰/いじめ II
3体罰と上達
[コラム III]
ドストエフスキー 新たなブーム!?
父親殺し/共犯

第④章 子ども理解/子育て
1いい学校
2頑張れ日本女子柔道!
3不慣れ
4きまりと作法
[コラム IV]
「はげ、死ね!」

第⑤章 教師の善意/親の愛
1教師・親の病状/症候
2「上手な子」と「下手な子」
3「いじめ解決の困難な道のり」①
4「いじめ解決の困難な道のり」②
[コラム V]
東京オリンピック(1)

終章 希望のありか

[コラム VI]
東京オリンピック(2)

あとがき

 著者プロフィール
【著者】
琴寄 政人

1948年生まれ。宇都宮大学卒。小学校教員を経て中学校教員に移る。2009年定年退職。
実践教師塾主宰。琉球唐手研究会。
※琴寄政人の公式ブログ
https://blog.goo.ne.jp/kotoyorimasagoo/arcv

http://web-uni.comに琴寄政人の映像レクチャー収録。
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