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2019年11月11日発売 
616頁 
定価:本体3,800円+税 




日本語・日本文化の述語制は、主客分離の西欧的な近代普遍性を超える普遍力を有する。てにをはが、五十音に配置され、活用が独立させられていく。富士谷成章、本居宣長・春庭から鈴木朖をへて東条義門らへと変容する近世文法を見直し、山田孝雄、橋本・時枝の国語学の転倒、そして和辻哲学の転倒を批判。「主語=主体」化された国語学・哲学の誤認を明らかにし、述語制の普遍をイリイチ、フーコー、ブルデュー、吉本隆明の理論を活用し、松下大三郎/佐久間鼎/三上章の述語的文法を再評価し、世界へ開く画期的な書。経済も政治も技術科学も、主客非分離の述語制によって、現在日本の閉塞状況を突破できる。
 書籍内容
序 言語の哲学と日本語:文化資本としての言語理論へ

第I部 述語制言語様式への開削

【I批判査証】
一篇 問題の場所:<主語>制批判

1章 日本語・日本哲学における<主語>という誤認の概念空間
2章 主語制言語と述語制言語との対比:文法次元への批判的アプローチ
 第一節 述語制言語の指標
 第二節 文法次元と語法論からみた主語制と述語制
 第三節 思考形式と言語形式の関係:主語制認識と述語制認識の差異

3章 一般文法の考古学的表象と一般言語学の闘
 1.一般文法としての表象と文法学的実定化の限界:認識における理論布置
 2.現代相における一般言語学の理論構成と言説閾
 3.文法論の限界と普遍閾へ到る松下・佐久間・三上の三大日本語論の布置

「一篇:プロブレマティーク」の結的指針からの開始へ:文法による客観化を客観化する

【II 歴史性化】
二篇 理論的設定への史的批判軸と本質相

4章 日本語における近代文法化の変遷への批判閾
 0.品詞分類と分節化との違い:「品詞」を疑うこと
 1.文法地盤の転移のために:範疇・概念なき諸用語(単語・文・陳述)の徘徊
 2.文法の言説國空間
 3.近代文法の形式化への批判視座

5章 日本語史と国家語の言語政治:述語制をなくした言語交換エコノミーと「国語」
  I 日本語が国家語化される前提条件としての言語編制地盤
 II 近代国家語の編制
 III 言語政治の位相と言語交換エコノミー

6章 吉本<言語表出>史論からの本質的な述語表出の諸相
 1.吉本の時枝批判
 2.表出論と三木成夫とマルクス
 3.大洋論・語母論からの言語本質と日本語の位置
 4.初期歌謡論から見えてくる述語制言語の相:言語の本質的な歴史論
 5.吉本の七五調論と近代詩の表出転移
 6.言語の原了解へ

結論I 第二篇のまとめ
 述語制様式への理論転移:知的資本/情緒資本と国家資本


【第I部から第II部への継承章】
7章 近世日本文法の述語的表象と転移地盤
 第一節 活表象の述語制:本居春庭の言説層
 第二節タブロー(五十音表)から分節化へ、そして再びタブロー(活用段)へ
   I  表象体系の編制へ
   II  表象の分節化と体系的な言説編制
  III 述語的表象地盤の客観的綜合化と転移の相
 第三節 表象体系の再編制:「助辞」から助動辞(助動詞)の分離出現と品詞分類

まとめ
 近世の述語制様式への立場
 述語制の文化資本を領有する

<おもい>による あとがきからのはじまり
 著者プロフィール
山本 哲士
1948年生まれ。信州大学教授、東京芸術大学客員教授をへて、文化科学高等研究院ジェネラル・ディレクター。教育学博士。政治社会学、ホスピタリティ環境学など専門分割領域にとらわれない超領域的専門研究の研究生産と文化生産を切り開いてきた。大学を超える研究生産機関として文化科学高等研究院を1990年に設立、海外の研究者たちと交通し、国際セミナー/会議をなす。さらにその超領域的学問の実際活用をなす文化生産ビジネス機関としてJapan Hospitality Academy を設立(2005年創設、2013年に改組)、そして2016年に、web intelligence university の動画配信知的システムを設立。2017年、文化資本学会を創設し、新たな日本高等学術会議の創設にたずさわっている。
著書、編集・監修、雑誌の書籍生産物は、200点を超える。
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