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2011年3月10日発売 
288頁 
定価:本体3,000円 
   +税(3,150円)
 
 



人は一体何のために風呂に入るのだろうか。
 「そんなことは分かりきっている」と、読者のお叱りを受けるかも知れない。「身体を清潔にし、疲れをとって、活力を回復するために決まっているではないか」と。
 ところが、である。世界は広いもので、生涯風呂に入らない人々がいた。なぜ、彼らは風呂に入らないのであろうか。
 この設問はむしろおかしい。そもそも人が風呂に入らなければならない必然性などどこにもないのだ。
 本書では未開、東洋、西洋の風呂を訊ねながら、その共時的、通時的な共通性と差異性を剔抉(てつけつ)してみよう。いわば古今東西南北の風呂をめぐって紙上でどっぷり漬かりつつ、人類にとっての風呂の文化象徴論的意義について、長湯談義の文化比較を行ってみたいのである。
(本書「はじめに」より抜粋)
 書籍内容
▼はじめに
▼第一章 水と火のシンボリズム

【一】水のシンボリズム
1原初のカオスの水
2母なる生命の水
3聖なる浄めの水
4水の両義性

【二】火のシンボリズム
1生命の火
2豊饒の火
3聖なる浄めの火
4火の両義性 まとめ

▼第二章 風呂の起源と原型
【一】風呂の起源
1風呂の発祥地
2土と釜のシンボリズム
3水・土・火の弁証法

【二】原型的な風呂
1北米圏の風呂
2中南米圏の風呂
3ユーラシア西北欧圏の風呂

▼第三章 日本の風呂
【一】古代の風呂
【二】中・近世の風呂

▼第四章 西洋の風呂

【一】古代の風呂
【二】古代ローマの風
【三】中世・近世の風呂
【四】アメリカの風呂
【五】近代の風呂
【六】西洋の風呂

▼第五章 結論
【一】なぜ風呂に入るのか
【二】安全・清潔な世界を求めて

▼あとがき
▼参考文献

 著者プロフィール
山内 昶(やまうち ひさし)
1929 年生まれ。京都大学文学部、同大学院(旧制)修了。
パリ大学高等研究院に留学。甲南大学名誉教授。フランス文学、文学理論、社会思想、人類学、比較文化学、文化史を研究。2006 年没。
著書に『ヒトはなぜペットを食べないか』(文藝春秋)、『タブーの謎を解く』(筑摩書房)、『青い目に映った日本人』(人文書院)、共訳書に『想像的なものの人間学』(文化科学高等研究院出版局)、『贈与の謎』(法政大学出版局)ほか。


山内 彰(やまうち あきら)
1964 年生まれ。関西学院大学文学部、同大学院修了。関西福祉科学大学准教授。アメリカ研究、アメリカ文学、文化史を研究。
共訳書に『エロチックな足 足と靴の文化誌』(筑摩書房)、『食物と愛』、『食糧確保の人類学』(法政大学出版局)、『想像的なものの人間学』(文化科学高等研究院出版局)ほか。
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