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2010年1月発売
128頁
定価:1,650円(税込)

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世界が大転換しているとき、ラテンアメリカもまきこまれている激変はどちらへむいているのであろうか? 世界史上、ラテンアメリカは先導的な働きをしてきている。その実像は日本ではほとんどとらえられていない、ということはつまり日本自体がどこへいくのかつかみえていないということだ。商品経済の不可避の浸透に浸食されながらも、しかし、バナキュラーな深い存在を消し去ることのない場所。それは西欧的言説で は語られえない。
言語を文法的に正確に、また辞書的に他言語から翻訳して語っても、それは相手にとどかない。言語は沈黙の部分をもっている、その沈黙をいかに語りえるか、語りえないか、そこにリズムとともに交通するものがある。つまり、外国語としての言語ではない、自分の言語として表出するということだ。そこから、ようや く当在の場所がかすかに見えてくる。本号編集の阿波弓夫氏は、スペイン語を喋っているとき、日本語で語っているときよりも氏自身になる。そういう氏が信頼する方々に依頼して本特集が組まれた。
何度も本誌は阿波氏の協力をえてラテンアメリカの特集をくんできたが、いまここで「現在」をかいまみる試みをした。
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書籍内容 |
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▼ラテンアメリカ 21世紀の展望 ホルヘ・カスタニェダ
▼伊藤昌輝インタビュー ラテンアメリカ外交の日々を語る
▼『方丈記』を中南米へ 伊藤昌輝
▼「唯一の主題は詩だ」:フアン・ヘルマンに訊く 訊き手:伊高浩昭
▼水は岩を砕く フアン・ヘルマンさんに捧げる 森川雅美
▼重き聲の詩人、フアン・ヘルマンさんに捧げる 阿波弓夫
▼谷川俊太郎に魅せられて クリスティーナ・ラスコン・カストロ
▼La literature venezolana en perspectiva
グレゴリー・サンブラーノ
▼【ベネズエラ文学の情況】
南米の解放者シモン・ボリバルの姉--マリア・アントニア 伊藤滋子
▼南米ボリビアから世界を結ぶ 日本人チャランゴ奏者 宍戸誠
▼メキシコから、世界の大転換をみる:自著『イバン・イリイチ:文明を超える「希望」の思想』へのさらなる後書き 山本哲士
▼オクタビオ・パス幻想紀行 阿波弓夫
▼【コラム】
「インディオ」との付き合いは楽じゃない! 小林芳樹
プエルト・エデンまで 後藤宏一郎
メキシコを動かす移民 ソリージャ・タロウ
パラグアイの「赤い大地」 桂宏子
▼【カラー特集】「UN INSTANTE FOTOPO TICO LATINOAMERICANO」
▼中華料理屋(ニューメキシコ)の場所 河北秀也
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